Is値・Iw値は建物の耐震性能を測るための指標!?耐震診断の計算方法
新耐震基準以降に建築された建物は建物の耐震力を保有水平力で測定
1981年に改正された新耐震基準に合わせて建築された建築物の場合、耐震力歯保有水平力で測定されます。保有水平力とは、自身や風圧などの水平力に対し、住宅をはじめとする構造物が耐えられる力のことです。
簡単に説明すると、保有水平力は「その建物に対しどこまでの力を作用させれば壊れてしまうのか」の限界値を表しています。そして保有水平力は、建築物の層の安全限界もしくは外装材の変形制限から求められるのが一般的です。
1981年以前の旧耐震基準された建物はIs値・Iw値
1981年以前の旧耐震基準に合わせて建築された建物の場合は、Is値・Iw値を用いて耐震性能を測ります。Is値とは鉄筋コンクリート造建造物の耐震指標に使われる数値であり、Iw値とは木造住宅における耐震指標です。
Is値・Iw値はいずれもその値が大きいほど耐震性が高くなります。Is値は0.6以上、Iw値は1.0以上であれば耐震等級1と同程度であり、比較的高い耐震性能を持った建物であると考えられるでしょう。
Is値・Iw値の計算方法
Is値は、「EO×SD×T」の計算式で算出できます。EOは強度の指標であるCと粘り強さの指標であるFをかけ合わせたものです。SDは、建物の形状や耐震壁のバランスを示します。そしてTは、建物の経年劣化度合いを示す指標です。
一方のIw値は、「Pd/Qr」で算出されます。Pdとは、その家の保有耐力のことです。そしてQrとは、耐震のために必要な耐力を指します。Is値やIw値の計算に必要な上記指標は、予備調査や現地調査によって求めます。